下剤(腸管洗浄剤)を飲まない大腸カメラ
胃カメラ施行
十二指腸で下剤注入
胃で下剤注入
『大腸カメラは検査自体よりも、検査前の2Lの下剤を飲む方が辛い』、『普段そんなに水分を摂らないので、沢山飲めるか心配』、『下剤を飲んだ経験がないので不安』などといった方がたくさんいらっしゃいます。
当院では、下剤を飲まず、胃カメラを使って直接胃・十二指腸に下剤を入れる方法を選択できます。
鎮静剤(眠り薬)を使用し胃カメラを行い、観察し終えたら胃カメラを通じて下剤を胃・十二指腸に注入します。
個人差はありますがその後30分~1時間で排便が始まり、2時間程度で便が綺麗になります。
従来の方法よりも患者さんの飲む負担は軽減され、検査時間の短縮の効果があります。
*特殊の検査方法となりますので、医師の事前診察で適応があるか判断する必要があります。
下剤(腸管洗浄液)を飲まない大腸カメラのメリット・デメリット
メリット
- 大量の下剤を飲まなくて済むため飲む負担がなく、検査時間が短縮される
- 胃カメラ検査のついでに大腸カメラが受けられる
- 下剤が原因で検査が遠ざかっていた方でも受けられる
デメリット
- 胃カメラ検査を受ける必要がある
- 短時間に下剤を摂取することになるため腸管に対する負担が大きい
*上記により年齢や腹部手術歴、便通状況を確認し、リスクが高い方は従来の口から下剤を飲む方法をお勧めさせていただくことがあります。
検査の流れ
- 検査前日
夕食は21時までに済ませてください。
その後、お水・お茶・スポーツドリンクでしたら飲んでいただいて構いません。 - 検査当日の朝
何も食べずにご来院ください。
少量のお水、お茶は飲んでいただいて構いません。
服用する必要がある薬がある場合は、事前にご相談ください。 - 検査前
受付を済ませた後、ご案内するまで待合室でお待ちください。
経鼻内視鏡、経口内視鏡どちらか選択いただき、麻酔を行います。
鎮静剤(眠り薬)を使用するので腕に点滴をとり準備します。 - 検査中
胃カメラ観察後に下剤を胃・十二指腸に直接注入します。
検査時間は10~15分程度です。
目を覚ました後、個人差はありますが30分~1時間で排便が始まり、2時間程度で腸の中が綺麗になります。
準備が整ったら、大腸カメラを行います。
検査時間は10~15分程度です。
ポリープを切除した場合は30分程度かかることもあります。 - 検査後
診察室で検査画像を一緒に確認しながら、検査結果をお話しいたします。
*大腸カメラでも鎮静剤(眠り薬)を使用された方は、30分~1時間ほど休んでいただき、覚醒後に検査結果をお話しいたします。
検査の際に、生検(組織を一部採取して病理で検査すること)やポリープ切除を行った方は、およそ1週間後に病理結果が分かりますので、後日改めて結果を説明します。
検査後約1時間は、食事をしないでください。
それ以降は、いつも通りの食事をしていただけます。
費用
※初診料、採血費用は別途必要となります。
※胃カメラ、大腸カメラ検査費用はあくまでも目安となります。病理検査数や使用する薬剤によってかかる費用がかわりますのでご承知ください。